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【終了】【特集上映】11/14[土] – 20[金]≪オリヴィエ・アサイヤス特集≫

【上映日程】
2015年11/14[土] – 20[金]

オリヴィエ・アサイヤス特集

RÉTROSPECTIVE OLIVIER ASSAYAS

 

 

 

現代フランスの代表的な映画作家オリヴィエ・アサイヤス監督の最新作、また最高傑作との呼び名高い『アクトレス 女たちの舞台』が、今年 10月24日より日本全国順次公開されます。この絶好の機会を捉え、日本では滅多にスクリーンで見ることができないアサイヤス作品を特集 上映します。今回特別ゲストとして北小路隆志さんによるアフタートークも開催します。 「作品群 l’œuvre」、それこそが存続するものだ。後世に残っていくというような素朴な意味で言っているのではなく、化学実験で変化する基 質について述べるような意味で。その作品の連なりによって見えてくる作り手の顔、その複雑さや、矛盾、そして意識的かどうかに関わらず、 彼が探求することの中に見えてくるその人間性。それは時代を経て見えてくる画家の姿と同じである。作品から作品へと、浮き沈みや、堂々 巡りもあれば、快挙もあるアーティストの道程とは人生そのものだ。僕にとって映画とはまさにそれだ、つまり映画作家と、彼の作品から見え てくる世界との関係だ。―オリヴィエ・アサイヤス

 

 

アフタートーク 11/14(土)14:10~
 『五月の後』上映後、北小路隆志さん(映画評論家)によるアフタートークあり!

北小路隆志さんプロフィール

早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、早稲田大学大学院経済研究科修士課程修了。新聞、雑誌、劇場用パンフレットなどで映画評や書評を中心に執筆。主な著書に「王家衛的恋愛」、共著に「ひきずる映画」、「ゼロ年代+の映画」、「映画の政治学」、「ペドロ・コスタ 遠い部屋からの声」、編著に「〈社会派シネマ〉の戦い方」などがある。

 Programme

11/14[土]12:15/16[月]16:45/18[水]14:30
冷たい水 L’Eau froide
フランス/1994年/92分/35ミリ/カラー
出演:ヴィルジニー・ルドワイヤン、シプリアン・フーケ、ラズロ・サボ、ジャン=ピエール・サルサン
© DR

1972年。パリ近郊の同じ高校に通うジルとクリスティーヌは、スーパーでレコードを万引きする。逃げ遅れて警察に捕まったクリスティーヌは施設にあずけられる。ジルも学業不振とみなされ、退学処分の警告の手紙が両親に送られる。森の廃墟でドラッグを吸い、火が焚かれ、音楽とともに盛り上がる仲間たちの中で、施設から出てきたクリスティーヌは旅に出ようとジルに打ち明ける。使用されている音楽(ジャニス・ジャップリン、CCR、ニコ、ボブ・ディラン、ロキシー・ミュージックetc)からも分かる通り、1972年、監督自身が過ごした青春の思い出から出発して撮られた作品。

  「この映画が持つであろう意味についての直感がひらめいたのはおそらく、思い出を脳裏に駆け巡らせながら、自分の感情を捨て、登場人物たちによって我を忘れた時でしょう。彼らのおかげで、私たちは驚くほど軽々と原稿を仕上げることができました。最初のページに、私はほとんど考えることなく、『冷たい水』というタイトルを走り書きしていました」」―オリヴィエ・アサイヤス

 

11/19[木]14:30 ※英語字幕のみ(フランス語のみ、英語での会話シーンには英語字幕なし)
イルマ・ヴェップ Irma Vep
フランス/1995年/98分/デジタルリマスータ版/カラー
出演:マギー・チャン、ジャン=ピエール・レオー、ナタリー・リシャール
© DR

 

往年の犯罪活劇映画のリメイクの主演女優に起用された香港スター女優マギー・チャンと、彼女を取り巻く製作スタッフたちが織りなす人間模様を、鮮烈な感覚で綴った一編。イルマ・ヴェップ(Irma Vep)」とは、ルイ・フイヤード監督の連続活劇『吸血ギャング団』(1912)で活躍する女盗賊の名前(同作の原題『Les vampires』の綴り変え)で、オリジナルでは伝説的な女優ミュジドラが演じた。映画批評家時代から香港映画の大ファンであったオリヴィエ・アサイヤスは、マギー・チャンと出会い、この作品を企画した。

  「マギーは、物語の中のマギーと自分を重ねあわせたいと望み、自分自身をこの映画の中のシチュエーションに置き、本能的にその状況に応じることを望んだ。自分の役が作り上げられていくにしたがって、自分自身に驚くこと、驚かされることを受け入れていった。」」―オリヴィエ・アサイヤス

 

11/15[日]12:15/17[火]14:30
感傷的な運命 Les Destinées sentimentales
スイス・フランス/2000年/180分/35ミリ/カラー
出演:シャルル・ベルラン、エマニュエル・ベアール、イザベル・ユペール
© DR

 

20世紀初頭、陶器作りの名家に生まれながら牧師の道を選んだジャンは、ナタリーとの間に一人娘がいるが、夫婦仲が上手くいかず、離婚する。ジャンは舞踏会で20歳の娘、ポリーヌと出会う。周囲の目に逆らい、彼らは運命的に結ばれ、ジャンは、家業の陶器工場の経営を引き継ぐ。第一次世界大戦の傷が癒えないながら、世界はいやがおうにも変化し、価値観も変わっていくが、そこには変わらないものもあった……。 原作は20世紀初頭のフランス人作家ジャック・シャルドンの同名小説。

  「私の心をつねに揺さぶってきたのは、時の移ろい、その中で人間関係がどのように生まれ、壊れるのか、そしてどのように世界が変化していくのか、そしてそこにいる者たちがどのように変化し、物事が消滅していくのかということだ。それがもっとも深く私の心を感動させることであり、この小説の中にほとんど思いがけず、理想的な、完璧なる方法でそれを見出すことができた。」」―オリヴィエ・アサイヤス

 

11/15[日]17:4016[月]14:3017[火]17:45
DEMONLOVER デーモンラヴァー DEMONLOVER
フランス/2002年/120分/35mm
音楽:ソニック・ユース
出演:コニー・ニールセン、シャルル・ベルラン、クロエ・セヴィニー、大森南朋
© DR

 

美しいスパイの女性ディアーヌが国際企業ヴァルフ・グループにヴァーチャルに侵入し、彼らの競争相手デーモンラヴァーとの交渉を妨害しようとする。ヴァルフ・グループは新しいタイプの漫画と3Dポルノ・アニメを製作している日本の会社、東京アニメの買収につ いて交渉を進めている。知りすぎたディアーヌに危険が迫る……。 ソニック・ユースがオリジナル・ミュージックを手掛けている。

  「僕にとって映画を作ることは、水の中に身を投じること、目の前のリスクを冒すことだ。映画におけるジャクソン・ポラック流の「アクション・ペインティング」的側面が好きだ」」―オリヴィエ・アサイヤス

 

11/20[金]16:50 ※字幕なし

ノイズ Noise
[フランス/2003年/115分/ DVD/カラー
出演::キム・ゴードン/サーストン・ムーア/ジム・オルーク/ジャンヌ・ バリバール
© DR

 

2005年6月、サン=ブリユーのアート・ロック・フェスティヴァルが名高い「白 カ ル ト・ブ ラ ン シ ュ 紙委任状」 をオリヴィエ・アサイヤスに託した。『デーモンラヴァー』のサウンド・トラックを制作したソ ニック・ユースは、映像からインスパイアされた3つの並行するプロジェクトを担当し、ジ ム・オルークは『ドア』という映像作品を上映し、その周囲に音響をライブで築き上げて いる。その他、アフェル・ボクゥームによるマリのブルースや、マリー・モディアノが全身で 表現するメランコリーが交錯し、メトリックのロックなエネルギーが弾ける。パスカル・ラ ンベールとニューヨークの女優ケイト・モランによる「愛に満ちた」朗読パフォーマンスに ジャンヌ・バリバールとロドルフ・ビュルジェ、そしてウード奏者アラとの即興に満ちた対話。 普段は見ることができない彼らの音楽への実験的なアプローチがここに全開する。

 

 

11/15[日]15:30/18[水]16:20
クリーン Clean
フランス/2004年/110分/35㍉/カラー
出演:::マギー・チャン、ベアトリス・ダル、ジャンヌ・バリバール、ニッ ク・ノルティー
© DR

 

エミリーはロック歌手の夫とモーテルを転々としているが、ある晩、エミリーがモーテルに戻 ると、冷たくなった夫の姿があった。夫の薬物中毒の死に責任があるとして刑務所で数ヶ 月服役した後、エミリーは夫の実家に預けていた息子を取り戻そうとするが、義父母はそ れを許そうとしない。息子を取り戻すために、エミリーは自分の人生をやり直さなければな らない……。主演のマギー・チャンは、本作品で2004年カンヌ映画祭最優秀女優を受賞。

  「今日の女性性、つまり「現代的な」女性性という問いが私を虜にする。女性たちは自ら の役割を再発明せねばならない。現代世界に彼女たちが占める場所とは、彼女たちがご く最近自らの手で勝ち取った場所に他ならない。今日変容しているのは、世界というより アイデンティティの方だ。アイデンティティこそが世界の構造に、世界のアルカイスムと対 峙している。そこに関わるのは自己の探求ばかりではない。女性という観念そのものの探 求なんだ」」―オリヴィエ・アサイヤス

 

11/14[土]17:15
夏時間の庭 L’Heure d’été
フランス/2008年/120分/ 35㍉/カラー
出演:ジュリエット・ビノシュ、シャルル・ベルリング、エディット・ス コブ、ジェレミー・レニエ

 

母エネーヌの誕生日を祝うため、画家である大叔父ポールのアトリエだった家に帰って 来た3人の子供たち。陽光溢れる夏の庭での食事。楽しい時間にも関わらず、母はしき りに美術品の行く末を気にかけていた。それから1年後、エレーヌは静かにこの世を去る。 フランスのオルセー美術館の設立20周年を記念して作られた三世代に渡る家族の物語。

  「グローバリゼーション化された文化とそれが生み出す新しい語りを扱う映画を3本 撮った後、再び “フランス映画”を作りたいと思った。『夏時間の庭』は、謙虚な意味 で、偉大なジャン・ルノワールへのオマージュだ」―オリヴィエ・アサイヤス(OUTSIDE IN TOKYO)

 

11/14[土]14:10★上映後、アフタートーク19[木]16:3020[金]14:30
5月の後 Après mai
フランス/2012年/ 122分/デジタル/カラー
出演:クレモン・メタイエ、ローラ・クレトン、フェリックス・アルマン
© DR

 

70年代初頭、パリ。高校生のジルは政治闘争の波にとらわれていると同時に創作活動に も没頭している。恋の出会い、芸術的な発見をしながら、イタリア、そしてロンドンへと旅 するジルとその仲間たちにも、波乱に満ちた時代の中で自分の場所を選択すべき時がく る。やはり自伝的作品である『冷たい水』の続編的作品。本作に先立って書かれた自伝 的エッセー『5月の後の青春』の邦訳(彦江智弘訳、boid)も刊行されている。

  「急ぎ足で通り過ぎながらも、私は、青春を送ったあの時代に、ポエジーのようなものを 感じていました。あまり知られていないこの時代について、その時に感じたことによって、 いつかもっと豊かな映画を作れるのではないかと思っていました」 ―オリヴィエ・アサイヤス

 ※『イルマ・ヴェップ』英語字幕のみ、『ノイズ』字幕無しでの上映となります。

鑑賞料金
一般1,300円/シニア1,100円/学生、会員、クラブ・フランス会員800円

オリヴィエ・アサイヤス最新作!アクトレス 女たちの舞台
 京都シネマシネ・リーブル梅田シネマート心斎橋にて絶賛公開中!

 

アクトレス 女たちの舞台

2014年/フランス、ドイツ/124分/トランスフォーマー
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:ジュリエット・ビノシュ/クリステン・スチュワート/クロエ・グレース・モレッツ

公式サイト 

オリヴィエ・アサイヤス特集―『アクトレス 女たちの舞台』公開特別企画 主催 アンスティチュ・フランセ日本|助成 アンスティチュ・フランセ パリ本部|映画プログラ ムオフィシャル・パートナー 笹川日仏財団/アニエスベー|フィルム提供 クレスト・インター ナショナル、コムストック・グループ、MK2、パテ・インターナショナル、東北新社、ワイルドバ ンチ、オリヴィエ・アサイヤス、シルヴィ・バルテ、boid、キングレコード RétrospectiveOlivierAssayas Organisé par l’Institutfrançais du Japon;Avec le soutien de :Institutfrançais, Fondation Sasakawa, agnès b.; Merci à : ’Crest International, Comstock Group,.MK2, Pathé international, Tohokushinsha,WildBunch,OlviierAssayas,SylvieBarthet, boid,King records

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