11/24(土)~
【タルコフスキー生誕80周年記念映画祭】
1986年、パリで客死したロシアの映画監督アンドレイ・タルコフスキー。 水、雨、光など自然を駆使した抒情的な作風により映像の詩人と呼ばれ、世界中に映画ファンを獲得してい。どの作品も長く見続けられ、語り継がれている傑作を生み出したタルコフスキーの映像世界にたっぷり浸ることのできる全8作品を一挙上映!
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【上映作品】
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『ローラーとバイオリン』
1960年ニューヨーク国際学生映画コンクール第一位 映画大学監督科の卒業製作として演出したタルコフスキーの監督処女作。映画大学の同窓で共同脚本を務めたアンドレイ・ミハルコフ=コンチャロフスキーと共にアルベール・ラモリスの「赤い風船」に触発されて作ったという。
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1960年/ソビエト連邦/46分/パンドラ 出演:イーゴリ・フォムチェンコ/ウラジミール・ザマンスキー/マリナ・アドジユベイ |
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『僕の村は戦場だった』デジタルリマスター版
1962年ヴィネツィア国際映画祭サン・マルコ金獅子賞 サンフランシスコ国際映画祭監督賞 1959年発表のベストセラー小説、ウラジーミル・ボゴモーロフの短篇「イワン」の映画化で、当時30才のタルコフスキー監督の長編処女作で、その後のタルコフスキー監督の鬼才ぶりをうかがわせる秀作。
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1962年/ソビエト連邦/91分/パンドラ/DV 出演:コーリヤ・ブルリヤーエフ/ワレンティン・ズブコフ/E・ジャリコフ/ニコライ・ブルリャーエフ |
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『アンドレイ・ルブリョフ』
1969年カンヌ国際映画祭批評家連盟賞 ロシア最高のイコン(聖像画)画家と呼ばれながら、その生涯についてほとんど記録が残っていない、美術史上に不世出の天才画家と言われるアンドレイ・ルブリョフ(1360-1430)を描く大作。
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1967年/ソビエト連邦/182分/パンドラ 出演:アナトリー・ソロニーツィン/イワン・ラピコフ/ニコライ・グリニコ/ニコライ・セルゲニフ |
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『惑星ソラリス』デジタルリマスター版
“未知なるもの”と遭遇して極限状況に置かれた人間の内面に光をあて、「愛」と「良心」をめぐる道徳・哲学的な問題投げかけ、深い洞察と独特の映画表現でタルコフスキーの世界を構築している。世界SF映画史上に金字塔を打ち立てた作品。
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1972年/ソビエト連邦/165分/パンドラ/DV 出演:ナタリア・ボンダルチュク/ドナタス・バニオニス/アナトーリー・ソロニーツィン |
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『鏡』
タルコフスキーの自伝的要素の濃い一作。過去と現在を交差させる中から、“私”の記憶が蘇る。激動の世界情勢も描かれ、心象風景が次第に形づくられてゆく。いつまでも余韻が残る不思議な魅力に溢れる作品。
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1975年/ソビエト連邦/110分/パンドラ 出演:マルガリータ・テレホワ/オレーグ・ヤンコフスキー/イグナート・ダニルツェフ |
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『ストーカー』デジタルリマスター版
タルコフスキーの名を世界映画史に刻印した作品である。SF愛好者なら知らぬ人のいないストルガツキー兄弟が、自らの原作をもとに脚本も執筆。隕石でも落ちたのか、大地に突然現れた空間<ゾーン>。その中には願掛けの<部屋>があると言われ、<ストーカー>と呼ばれる部屋案内人の三人の男たちがいた。雨、水、火などのタルコフスキー映画に欠かせない要素を駆使して、規制の多い当時のソビエト社会の暗喩と、そこに生きる人々の苦悩と未来への希望を描く。思索の愉悦を堪能できることだろう。
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1979年/ソビエト連邦/163分/パンドラ/DV 原作「路傍のピクニック」(ストルガツキー兄弟) 出演:アレクサンドル・カイダノフスキー/アリーサ・フレインドリフ |
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©1983 RAI-Radiotelevisione ltaliana
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『ノスタルジア』
ソ連を離れ“亡命者”となったタルコフスキーの初の異国での作品。祖国を失って彷徨う彼の心情が如実に出た、哀しく重厚で、イマジネーションに溢れた映像詩。二度と戻れない故郷に想いを馳せる主人公を深遠に描く。
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1983年/イタリア/126分/ザジフィルムズ 脚本:タルコフスキー/トニーノ・グエッラ 出演:オレーグ・ヤンコフスキー/エルランド・ヨセフソン 1983年カンヌ国際映画祭創造大賞・国際映画批評家連盟賞・エキュメニック賞 |
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『サクリファイス』
タルコフスキーの遺作となった作品。抑制されたセリフ、美しい自然の情景の中で展開する物語は人々の心を打ち、1986年のカンヌ映画祭で絶賛され、史上初と言われる審査員特別大賞受賞を含む4冠に輝いた。
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1986年/スウェーデン、フランス/149分/フランス映画社 出演:エルランド・ヨセフソン/スーザン・フリートウッド 1986年カンヌ国際映画祭審査員特別大賞・国際映画批評家連盟賞・エキュメニック賞・芸術特別貢献賞 |
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【タイムテーブル】
【料金】
一般¥1,500/学生¥1,300/会員¥1,000
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Andrei Arsenyevich Tarkovsky (アンドレイ・タルコフスキー ) 1932年4月4日~1986年12月29日 ソ連の映画監督。叙情的とも言える自然描写、とりわけ「水」の象徴性を巧みに利用した独特の映像美で知られる。深い精神性を探求し、後期から晩年にかけて、人類の救済をテーマとした作品を制作・監督する。表現の自由を求めてソ連を亡命し、故郷に還ることなく、パリにて54歳で客死する。
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