最新情報カテゴリー 3月, 2012

2012.4.5 更新のお知らせ

 ・上映作品ページに以下の映画を掲載しました。

 
 「はさみ hasami」  「サイタマノラッパー3」
 「セルビアン・フィルム」  「女ドラゴンと怒りの未亡人軍団」
No Image
 「大阪のうさぎたち」  「へんげ」

 

前売・先着特典一覧ページに「相米慎二ナイト」前売り券を掲載しました。

 

上映スケジュールページ(4/14〜)を更新しました。

「デンジャーみなみちゃん」 ◇映画「ゾンビアス」より

「ゾンビアス」公式サイト>>

『マイブリッジの糸』Aプロ、Bプロ作品情報

【追記3/14(水)】
3/24(土)『マイブリッジの糸』Aプログラム、
舞台挨拶の回は、一律1,000円均一となり、
Aプロ・Bプロ2回券は、ご使用頂けません。
この日の舞台挨拶付きAプログラムをご覧のお客様には、
Bプログラムが1,000円になる割引券を差し上げます。
皆様のご来場、お待ちしております!

【追記2/27(月)】

『マイブリッジの糸』と『こどもの形而上学』が35mmフィルムでの上映となります!

《舞台挨拶決定!!!》

3/24(土)14:55-Aプロ上映後 ゲストトーク(予定)!!

山村浩二監督 × 竹熊健太郎さん(編集家、京都精華大学マンガ学部教授 多摩美大学非常勤講師)

Aプロ:500円均一 ※3/24(土)のみAプロ+舞台挨拶のため1000円均一

  

 

山村浩二監督(アニメーション作家)

1964年生まれ。東京造形大学卒業。90年代『カロとピヨブプト』『パクシ』など子どものためのアニメーションを多彩な技法で制作。2002年『頭山』がアヌシー、ザグレブをはじめ世界の主要なアニメーション映画祭で6つのグランプリを受賞、第75回アカデミー賞にノミネートされる。また『カフカ田舎医者』がオタワ、シュトゥットガルトなど7つのグランプリを受賞。これまで国際的な受賞は70を越える。2010年文化交流使としてカナダで活動。2011年カナダ国立映画制作庁との共同制作で『マイブリッジの糸』が完成。『くだものだもの』『おやおや、おやさい』(共に福音館書店)など絵本画家、イラストレーターとしても活躍。DVD作品集は日本、フランス、アメリカ、カナダで発売されている。東京造形大学客員教授、東京藝術大学大学院映像研究科教授。

 

竹熊健太郎さん

1960年東京生まれ。編集家、エッセイスト、漫画原作者。

桑沢デザイン研究所在学中、アリス出版(カルトマガジン「JAM」を出していた伝説の出版社)に出入りし、そのままズルズルと編集者兼文筆家になる。以後自販機雑誌・マンガ雑誌・サブカル雑誌等で活動。89年、漫画家の相原コージとともに「ビッグコミック・スピリッツ」に『サルでも描けるまんが教室』を足かけ3年にわたって連載する。90年代以降は「クイック・ジャパン」のメインライターとして康芳夫や川内康範、庵野秀明らのインタビュー記事を執筆。

2009年、京都精華大学マンガ学部プロデュース学科の教授に就任。

主な著書に『サルでも描けるまんが教室』(相原コージと共著/小学館)の他、『私とハルマゲドン』『庵野秀明パラノ・エヴァンゲリオン』『篦棒な人々』(以上、太田出版)『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』(イーストプレス)などがある。

 

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3/24(土)-4/6(金)

【Aプログラム】

マイブリッジの糸+メイキング(計28分)

 

マイブリッジの糸

2011年/カナダ・日本/12分39秒/セリフなし/字幕:英語、日本語/カラー&白黒
監督、脚本、編集、デザイン、アニメーション:山村浩二
オリジナル音楽、サウンドデザイン:ノルマン・ロジェ、ピエール・イブ・ドラポー、ドゥニ・シャルトラン
J.S.バッハ「蟹のカノン」/編曲:ノルマン・ロジェ
エグゼクティブプロデューサー:デヴィッド・ヴェロール、斉藤健治、塩田周三
プロデューサー:マイケル・フクシマ、土橋圭介、塩田周三
製作:NFB、NHK、ポリゴン・ピクチュアズ  

 

 

映画の発明に大きなインスピレーションを与えた写真家エドワード・マイブリッジと、母と娘のもう一つの物語が時空を超えて織りなす映像詩。時間を止めることはできるだろうか?時間を反転することは?山村浩二の『マイブリッジの糸』は、1878年に馬のギャロップの連続動作を撮影することに成功した写真家エドワード・マイブリッジと、母と娘の情景、ふたつの世界の対比によって「時間」を思念するアニメーションだ。作品は、カリフォルニアと東京、19世紀と21世紀を往き交いながら、マイブリッジの波乱に満ちた人生に焦点を当て、一方では母親のシュールな白日夢を紡いでいる――それは、人生の過ぎ去る一瞬をとらえたい、幸福の瞬間を凍結したいという、人間の飽くなき欲望を探る、私的な対位法である。日本アニメーション界の奇才、山村浩二の洗練された芸術性と、カナダアニメーション界を代表するサウンドデザインの巨匠、ノルマン・ロジェにより音の世界に彩られ、『マイブリッジの糸』は、J.S.バッハ作の透明な音色の上に浮遊する「瞬間」と「永遠」を体感させてくれる。

 

エドワード・マイブリッジとは…

ギャロップする馬の連続動作を捉える独創的なシステムを設計した写真家エドワード・マイブリッジ(1830-1904)は、運動の写真解析分野の先駆者と見なされている。彼は1872年に写真の実験を開始したが、彼の妻の愛人を射殺した後に中断を余儀なくされた。1879年に動物種を対象に実験を再開し、1886年からは人間も対象とした。1880年には写真を連続投影できるズージャイロスコープ(Zoogyro-scope)を開発し、それを1889年にエミル・レイノーの作品に触発された改良版ゾープラクシスコープ(Zoopraxiscope)に置き換えた。

 

 

 

『東京/モントリオール』~「マイブリッジの糸」制作風景~

2011年/日本/14分55秒/カラー/DV
監督、撮影、編集:山村浩二、山村早苗/製作:ヤマムラアニメーション

東京での作画風景とモントリオールでの音響制作を描いた『マイブリッジの糸』メイキング・ドキュメンタリー。

 

 

【上映日程】

3/24(土) – 25(日)     14:55-

26(月) – 30(金)          18:40-

31(土) – 4/6(金)         19:00-

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【Bプログラム】

マイブリッジの糸+NFB作品集+山村浩二作品集(計66分)

 

 

©National Film Board of Canada

『カノン』

NFBのアニメーション部門の創始者であるノーマン・マクラレン作『カノン』は、音楽のカノン形式(輪唱)を見事に映像化した知的で楽しい傑作。もともと音楽教育の目的で制作された本作は、積み木、切り紙、実写と多彩な手法を用い、3部作として構成されている。山村は音楽形式と映像の関係を追求した『マイブリッジの糸』で、バッハの「蟹のカノン」に着目し、冒頭のシーンで『カノン』へオマージュを捧げている。

(1964年/カナダ/9分16秒/セリフなし/カラー/DV)監督:ノーマン・マクラレン、グラント・マンロー/光学効果:J.ギリッシー/撮影:ロバート・ハンブル/音響:ロン・アレクサンダー/音楽:エルドン・ラスバーン/製作:NFB

 

 

©National Film Board of Canada

『心象風景』

風景を描いている画家が画布の中へ入っていき、自身の心象風景と出会っていく。山村が15歳の時、はじめてNFB作品に出会った時の1本。絵画的な濃淡のある絵が動く映像に、それまでのアニメーション観を一新させられ、その可能性に開眼する。手法はロシアのアレキサンダー・アレクセイエフとアラン・パーカーが発明したピンスクリーンという装置を用いて製作されている。その特殊な技法は、映画の最後に画面がズームアウトしピンスクリーンの装置が写しだされることで明かされている。

(1976年/カナダ/7分31秒/セリフなし/カラー/DV) 監督:ジャック・ドルゥーアン/プロデューサー:ガストン・サリュー/製作:NFB

 

 

 ©2006 Schwizgebel/NFB/TSR

『ビーズゲーム』

黒地にカラフルなビーズを並べ点が線になり、面になり、絵ができていく。ビーズが細胞の様に増殖しては、いろいろな生き物へと進化をくり返す。インドの打楽器と細胞のビートがシンクロして、最後は文明批判と独自の宇宙哲学に発展していく。山村は20歳の時、第1回広島国際アニメーションフェスティバルで、この作品を含むイシュ・パテル監督の回顧上映を観て、アニメーションの作家になることを決意する。山村の人生に大きな影響を与えた一作。

(1977年/カナダ/5分35秒/セリフなし/カラー/DV) 監督:イシュ・パテル/音楽:J. P.ゴーシュ/エグゼクティブプロデューサー:デレク・ラム/製作:NFB

  

©Yamamura Animation

『技』

2000年に入りNFBは国際共同製作を積極的に進めている。この作品はスイスとの共同制作。スイスを代表するインディペンデント・アニメーション監督ジョルジュ・シュヴィッツゲベルもまた、NFB作品、特にノーマン・マクラレンから多大な影響を受けている。絵の枚数と、拡大、縮小の倍率の規則を元に絵を描いてゆき、めくるめくメタモルフォーゼを繰り返すことで空間が歪み、入れ子状に繋がっていく。数学的秩序が作りだす混沌の世界。

(2006年/カナダ、スイス/3分51秒/セリフなし/カラー/DV) 監督:ジョルジュ・シュヴィッツゲベル/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/プロデューサー:ジョルジュ・シュヴィッツゲベル、ミッシェル・ベラン、マルセル・ジャン/製作:NFB、スタジオGDS

 

 ©Yamamura Animation

『ワイルド ライフ』

草原の美しさ、ホームシック、厳しい自然環境と人間の運命。1909年にイギリスからカナダへ渡った男のカナダ開拓時代の実話を元にした物語。アマンダ・フォービスとウェンディ・ティルビーの共同監督として『ある一日のはじまり』以来2作目、12年ぶりの作品。2004年に山村がフランスの映画祭で、NFBで制作しているこの二人の監督と会った際、「自分もいつかNFBで制作したい」と話したことが、『マイブリッジの糸』制作の直接的切っ掛けとなった。企画から7年後、お互い同じ2011年にNFBで新作を完成させることとなった。そして今回がアジア・プレミア上映となる。

(2011年/カナダ/13分10秒/英語/字幕:日本語/カラー/DV)監督:アマンダ・フォービス、ウェンディ・ティルビー/音楽:ジュディス・グルーバー=ステッツァ/プロデューサー:マーシー・ページ、ボニー・トンプソン/製作:NFB

  

©Yamamura Animation

『Fig(無花果)』

アニメーション生誕100年を記念して日本の16人の作家が参加し制作されたオムニバス長編映画『TOKYO LOOP』(75分)の中で山村浩二が担当したパート。それぞれ全員が東京をテーマに作品を制作した。東京の夜の孤独と豊かさに魅了されさまよう一夜の詩。数年前に書いた”Table”のドローイングイメージが発想の原点になっている。

(2006年/日本/4分55秒/セリフなし/カラー/DV)監督:山村浩二/音楽:山本精一/製作:イメージフォーラム/配給:ダゲレオ出版

 

 

『こどもの形而上学』

数字頭のこども、顔を巻き取り携えるこども。両目を魚にサポートされるこども、口がチャックでもの言えず、開けてもまたチャックがあるこども…こどもの生態と哲学を、悲しみとユーモアを添えてスケッチする。フランスの児童映画祭”image par image”(2006)のポスターのために描いたイラストからイメージを発展させた。

(2007年/日本/5分/セリフなし/カラー)監督:山村浩二/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/編曲:冷水ひとみ/プロデューサー:山村浩二/製作:ヤマムラアニメーション

 

【上映日程】

3/25(日)                        15:45-

26(月)-30(金)              19:30-

31(土)-4/6(金)              19:50-

 

【料金】

Aプロ:500円均一 ※3/24(土)のみAプロ+舞台挨拶のため1000円均一

Bプロ:当日一般/1,300円 学生・会員/1,000円 

 2プロ券:1500円

『マイブリッジの糸』山村浩二監督、竹熊健太郎さんトークイベント

3月24日(土)『マイブリッジの糸』上映初日に山村浩二監督、京都精華大学マンガプロデュース学科教授の竹熊健太郎さんにお越しいただきました。

 

『マイブリッジの糸』が出来上がるまでの制作過程やNBF(カナダにある老舗のアニメーションスタジオ)の環境での制作のやりとりなどお話して頂きました。

なんと本作品は山村浩二監督と奥様のほぼ二人で制作に取り組まれたとのことです。

ロビーで行われたサイン会では、お客様がご希望されたキャラクターを
お一人様づつ描いてくださいました。こちらはパクシですね!

終始、和やかなムードに包まれて、心温まる時間となりました。

「マメシバみなみちゃん」 ◇映画「マメシバ一郎」より


「マメシバ一郎」公式サイト>>

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