最新情報カテゴリー 12月, 2014

【終了】【特集上映】12/6(土)~1/9(金)《I l♡ve W & S》

【上映日程】
2014年12月6日(土)~2015年1月9日(金)

アメリカ人であり同年齢の2人の映画監督、ウェス・アンダーソンとスパイク・ジョーンズ。今年、彼ら2人の新作公開に多くの映画ファンが熱狂した。ストリートカルチャーに身を浸し、ミュージックビデオやCMを多数手掛けてきたスパイクと、学生時代から映画に魂を捧げ続けたウェス。全く違ったスタイルで独自の世界を生み出す彼らの作品の中から、近年の6作品を選出。2人の監督の緻密で華やかな映像世界がスクリーンに広がる瞬間を、是非劇場でご堪能ください。

ウェス・アンダーソン Wes Anderson
1969年、アメリカ、テキサス州生まれ。3度のアカデミー賞ノミネートを誇り、全世界で最もユニークで、最も人気を博しているフィルムメイカーの一人。シンメトリーな構図や、カメラワーク、隅々まで手の込んだ画作りなど、ウェス独特な手法が特徴的。過去作に、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』『ダージリン急行』など。

スパイク・ジョーンズ Spike Jonze
1969年、アメリカ、メリーランド州生まれ。スケートボードのフィルミングやフォトグラファーとして活動を始め、その後MV監督として数々の一流アーティストを手掛ける。過去作、『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』などで独特の世界観を作り上げ、アメリカを代表する映画作家の一人となる。

 【上映作品】

©2013 Twentieth Century Fox

グランド・ブダペスト・ホテル
2013年/イギリス、ドイツ/100分/20世紀フォックス映画
監督・脚本:ウェス・アンダーソン 出演:レイフ・ファインズ/F・マーレイ・エイブラハム/エドワード・ノートン
かつてヨーロッパ最高峰と謳われたグランド・ブダペスト・ホテル。その宿泊客のお目当ては“伝説のコンシェルジュ“グスタブ・Hだ。ある日、彼のお得意様、マダムDが殺される事件が発生し…。ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞。

her /世界でひとつの彼女
2013年/アメリカ/126分/アスミック・エース/PG12
監督・脚本:スパイク・ジョーンズ 出演:ホアキン・フェニックス/エイミー・アダムス 声の出演:スカーレット・ヨハンソン
近未来のロサンゼルス。代筆ライターのセオドアは、妻と別れたばかりで、想いを引きずっている。そんな時、最新型人工知能(OS)“サマンサ”に出会い、彼は次第に“彼女”に魅了されていく…。アカデミー賞脚本賞受賞。

©Photo courtesy of Warner Bros. Pictures

©2012 MOONRISE LLC. All Rights Reserved.

ムーンライズ・キングダム
2012年/アメリカ/94分/ファントム・フィルム/PG12/35mm
監督・脚本:ウェス・アンダーソン
出演:ジャレッド・ギルマン/ブルース・ウィリス
1965年、ニューイングランド沖にある小さな島。周囲の環境になじめない12歳の少年サムと少女スージーは、ある日、駆け落ちすることを決意。2人がいなくなった事に気づいた、島の大人たちは、2人を追いかけるが…。

アイム・ヒア
2010年/アメリカ/32分/コントラリード
監督・脚本:スパイク・ジョーンズ
出演:アンドリュー・ガーフィールド/シエンナ・ギロリー
シェル・シルヴァスタインの“おおきな木”を基にした、胸が熱くなるようなピュアなラブ・ストーリー! 舞台は近未来のロサンゼルス。ロボット同士の切なくも美しいロマンスをセンチメンタルかつエモーショナルに描き出す。

©2010 Russia, Inc. All Rights Reserved

©2010 Fox and its related entities. All Rights Reserved.

ファンタスティック Mr.FOX
2009年/アメリカ、イギリス/87分/ショウゲート/35mm
監督・脚本:ウェス・アンダーソン
声の出演:出演:ジョージ・クルーニー/メリル・ストリープ
ロアルド・ダールの原作をストップモーション・アニメで映画化したファンタジー・コメディ。ひょんなことから野性に目覚め、強欲な人間相手に果敢に戦いを挑んだ父さん狐の活躍を、ユーモラスかつシュールなタッチで描き出す。

かいじゅうたちのいるところ
2009年/アメリカ/101分/ワーナー・ブラザーズ/35mm
監督・脚本:スパイク・ジョーンズ 原作:モーリス・センダック出演:マックス・レコーズ
かいじゅうたちの島にやってきた少年マックスの未知なる冒険を描いた、センダックの傑作絵本を実写映画化! 家族とのいさかいから家を飛び出し、たどりついた不思議な島。そこにはマックスをドキドキさせるすべてがあった!

©2009 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

PAINLOT presents “パンと映画をめしあがれ Vol.3”
ナカガワ小麦店 (下鴨)

石臼挽き粉を使い、挽きたてのフレッシュな香りと深い味わいが特徴のブーランジェリー。「パン・オ・ルヴァン」「パン・コンプレ」など、食事パン中心のお店。この日は甘く香るパン「シナモンロール」「シナモンノア」「コンプレロール」「クロワッサン」「パン・オ・ショコラ」などを用意。また、パンラボの池田浩明さんも絶賛した高加水の食パン 「トースト・モンターニュ(ハーフ)」が夕方便で到着する予定です。そのまま食べると、ツルンとしたのどごしを味わえる絶品食パンをぜひ。
京都府京都市左京区下鴨松ノ木町52−1

ナカガワ小麦店
京都府京都市左京区下鴨松ノ木町52−1
075-702-6672
 

レディオ・ベーグル (北山)

ウェスもスパイクもベーグルを食べていたはず! 北山駅からさらに北へ徒歩約10分、小さなベーグル店があります。動物性由来の素材は使わずシンプルな配合で、歯ごたえのあるベーグ ルは粉の密度が高く、旨みがじっくりと味わえます。当日はレディオベーグルが初めて販売するおやつベーグル「シナモンロールベーグル」が登場。2015年1月に店頭で販売予定のフレーバーが先行販売です。たっぷりのシナモンシュガーでナッツとレーズンを包んでいるので、クリスマスにもぴったり。

レディオベーグル
京都市北区 上賀茂池端町9番 久世ハイツ101
075-724-2274
 

雨の日も風の日も (北大路)

生地の美味しさを追求したパン屋が北大路にあります。フランス産粉がメインのバゲット「ローランギャロス」はコクも強いですが、さっくり感もあって飽きさせません。な、なんと、この日限りのチョコレートブリオッシュ「白」と「黒」が登場予定! お店でも販売されていないとのことで、ぜひ味わってみて下さい。

雨の日も風の日も
京都市北区紫野東野町6
075-432-7352
 

さざなみベーカリー

店名はスピッツのアルバム『さざなみCD』から、そして店主はブラーをはじめとしたブリット・ポップ・ブームが青春時代の真っ只中! 京都北大路から西へ徒歩5分程度にある「さざなみベーカリー」は蒼い扉が目印のかわいらしいお店で、本格的なパンから惣菜パンや菓子パンまで、幅広い品揃えです。この日はクリスマスパンフェアを開催!「照り焼きチキン」「ドライトマトとモッツァレラチーズ」「アップルシナモン」「ホワイトチョコとラムレーズンと」をご用意します。

さざなみベーカリー
京都府京都市北区小山下初音52
075-354-6473

テクノパン(京都伏見)

テクノバンドをやっていた店主のベーカリー。ブログのタイトルは「イエローマジック・テクノパン」。音楽を聞いているのであれば、思わず反応してしまうはず。当日は大人気の「テクノラスク」、オールナイト便で「みそかつパン」をご用意します。ウェス・アンダーソンとスパイク・ジョーンズにも食べて欲しい!

テクノパン
京都市伏見区淀際目町241-6
075-631-5599
 

パンロット(PAINLOT)はパン(PAIN)の水先案内人(PILOT)として、様々な「パン」に関する情報をシェアするためにス タートしたプロジェクト。新店舗、マルシェ、パンイベント、新刊情報などのニュースを中心に、文化、歴史なども探求することを目的とす る。独自のイベントなども不定期で開催。これまでにシュトーレン、ジャム、広島、食パンをテーマに、京都二条カフェパランや円町スーフル で行っている。 Twitter Facebook

☆12/20(土)オールナイト上映も有り☆
Open22:50 Start 23:00 (終了予定翌6:55)
ウェス&スパイクの作品が一夜にして楽しめるスペシャル企画!
クリスマス直前のオールナイト上映を行います☆

23:00  グランド・ブダペスト・ホテル
 1:00  ムーンライズ・キングダム
 2:50  かいじゅうたちのいるところ
 4:45  her/世界でひとつの彼女

【料金】
一般/2,800円
学生・会員/2,400円 ペア割引2人で/4,800円
絶賛発売中! 整理番号付前売券/2,400円 整理番号付ペア前売券2人で/4,400円 

【終了】【特集上映】12/27(土)~《イエジー・スコリモフスキ 「亡命」作家43年の軌跡》


イエジー・スコリモフスキ
「亡命」作家43年の軌跡

12/27(土)より上映
※2014年12 /31(水)2015年1/1(木)休館

「亡命」直前から祖国への回帰へと至る43年間にスコリモフスキが発表した作品五本をセレクト!

出発 
1967年/ベルギー/91分
脚本:イエジー・スコリモフスキ、アンジェイ・コステンコ
音楽:クシシュトフ・コメダ
出演:ジャン=ピエール・レオー、カトリーヌ=イザベル・デュポール、 ジャクリーヌ・ビル、ヨーン・ドブリニーネ 

ゴダール『男性・女性』(66)の主演俳優ジャン=ピ エール・レオーとカトリーヌ=イザベル・デュポール、 同作の撮影監督ウィリー・クラントを迎えて製作され た、ほろ苦く切ない青春映画。疾走するスポーツカー とクシシュトフ・コメダのメロディアスなジャズ、ブ リュッセルの街並みと瑞々しくとらえた画面と若い男 女の間に芽生える淡い恋心。ポーランド人監督の手 になるベルギー製“ヌーヴェル・ヴァーグ”映画とでも 呼ぶべき一編。

© BELFILM

シャウト


1978年/イギリス/86分

原作:ロバート・グレイヴズ
脚本:マイケル・オースティン、イエジー・スコリモフスキ
音楽:アンソニー・バンクス、マイケル・ラザーフォード、ルパート・ハイン
出演:アラン・ベイツ、スザンナ・ヨーク、ジョン・ハート、ティム・カリー 

オーストラリア先住民から人を叫び殺す呪術の能力 を授けられた男が音楽家夫婦の日常に闖入し、彼ら の平穏な生活をかき乱し始める……ロバート・グレイ ヴズの短編小説に基づいて作り上げられた幻想映 画の怪作。逸早くドルビーシステムが本格的に採用 された映画の一本としても知られる。アラン・ベイツ、 スザンナ・ヨーク、ジョン・ハートら英国実力派俳優の 競演、編集のマジックを駆使して練り上げられた特 異な叙述構造にも注目。

 © 1978 Carlton Film Distributors Limited. All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Global Entertainment Limited and Distributed by Park Circus Limited

ムーンライティング

1982年/イギリス/97分
脚本:イエジー・スコリモフスキ
音楽:スタンリー・マイヤーズ、ハンス・ジマー
出演:ジェレミー・アイアンズ、ユージーン・リビンスキ、 イジー・スタニスラフ、エウゲニウシュ・ハチュキェヴィチ 

独立自由労組“連帯”の勢力拡大を弾圧するべく、 1981年12月にポーランド全土に戒厳令が敷かれた 事件にインスパイアされ、急遽作り上げられたサス ペンスフルな傑作。ロンドンに不法滞在しながらとあ るフラットのリフォーム作業に明け暮れる四人のポー ランド人を描いた物語には、当時ロンドンに本格的 に移住したばかりだったスコリモフスキの実体験が 色濃く投影されている。ジェレミー・アイアンズにとっ て最初期の映画主演作。

© 1982 MICHAEL WHITE LTD.

アンナと過ごした4日間

2008年/フランス=ポーランド/87分
音楽:ミハウ・ロレンツ
出演:アルトゥル・ステランコ、キンガ・ブレイス、 イエジー・フェドロヴィチ、レドバト・クリンストラ、ヤクプ・スタノフスキ 

1991年以来約17年のブランクを経て久々に作り上 げられた監督作。偶然レイプの現場を目撃したばかり に加害者の嫌疑をかけられ収監された内向的な中年 男レオンが、出所後に自宅の向かいに建つ看護婦寮 の部屋を覗き始める。そこにはレイプの犠牲者アンナ が住んでいた。やがてレオンの行動は徐々にエスカ レートしてゆき……時系列を錯綜させる入り組んだ語 り口を通じて浮かび上がる、なぜか観る者の胸を打つ 奇妙奇天烈な「愛」の物語。

© Alfama Films, Skopia Films

エッセンシャルキリング

2010年/ポーランド=ノルウェー=アイルランド=ハンガリー/83分
脚本:エヴァ・ピャスコフスカ、イエジー・スコリモフスキ
撮影:アダム・シコラ
編集:レーカ・レムヘニュイ
音楽:パヴェウ・ミキェティン
出演:ヴィンセント・ギャロ、エマニュエル・セニエ、ザック・コーエン 

三人の米兵を殺害したタリバン構成員が、米軍の追 跡をかわしつつ必死の逃走を続ける姿をひたすら見 つめることに徹したシンプル極まりない異色作。主演 は、スコリモフスキと同じく自作自演映画の製作で知 られるマルチアーティストのヴィンセント・ギャロ。共 演は、監督の長年の友人ロマン・ポランスキーの夫 人エマニュエル・セニエ。台詞をほぼ全面的に排除 した大胆な作劇と、氷点下の雪原におけるギャロの 捨て身のアクションは圧巻。

© Skopia Film, Cylinder Production, Element Pictures, Mythberg Films, Syrena Films, Canal+ Poland. All rights reserved.

【料金】
『出発』『シャウト』『ムーンライティング』…一般/1,800円、学生1,500円、会員1,200円、シニア1,100円

『アンナと~』『エッセンシャル~』…一般1,500円、学生1,300円、シニア1,100円、会員1,000円

 

 

【終了】【舞台挨拶あり】12/20(土)~『太秦ライムライト』


どこかで誰かが見ていてくれる…

12/20(土)~1/4(日)
※12/27(土)休映 、12/31(水)1/1(木・祝)休館

舞台挨拶あり! 

5万回斬られた男・福本清三 映画初主演
 京都・太秦を舞台に描く「斬られ役」の”今”をめぐる感動の物語

作品について
日本映画を影で支え、「斬られる」ために、太秦に生きる俳優「斬られ役」。時代劇全盛期には100名以上いた「斬られ役」も今は十数人。
「斬られる」ために生きる男、主人公 香美山を演じるのは、日本一の斬られ役・福本清三。55年間、斬られ役として斬られ続けた彼が今回、満を持して主演を務める。香美山に殺陣の指導を請い、チャンスをつかみスター女優の階段を駆け上がるヒロインさつき役には世界ジュニア武術選手権大会優勝者でもある山本千尋。本格映画初出演となる。脇を固めるのは太秦ゆかりのスターたち「柳生一族の陰謀」やTV時代劇「名奉行 遠山の金さん」「人形佐七捕物帳」で福本清三を斬ってきた松方弘樹。福本とは「仁義無き戦い 頂上決戦」「冬の華」などのヤクザ映画の他、TV時代劇での共演も多い小林稔侍。太秦で撮影の時代劇や刑事ドラマでも活躍の本田博太郎。「水戸黄門」5代目渥美格之進を演じた合田雅吏。「八丁堀の七人」など数々の作品にて活躍する萬田久子。数々の作品で土方歳三を演じた栗塚旭などが福本清三の初主演のために集合。また、日本一の殺陣技術集団・東映剣会、京都の次代を担う若手俳優たちも総出演。太秦を愛するスタッフと役者たちが、「斬られ役」の現在をめぐる人間ドラマを哀切たっぷりに描く。
京都・太秦でしか描けない。日本人の心の物語が誕生した。
あらすじ
かつて日本のハリウッドと呼ばれた京都・太秦。

香美山(福本清三)は、太秦の日映撮影所に所属する斬られ役一筋の大部屋俳優。
大御所の時代劇スター尾上(松方弘樹)の時代劇も打ち切られ、出番がない日々が続く中、香美山は、駆け出しの女優・さつき(山本千尋)と出会う。
さつきは香美山に殺陣の指導を請うが、
「女優さんに立ち回りの役はありまへんで」と言い断る香美山だったが、さつきの熱意に負け、やがて二人はともに殺陣の稽古をする師弟関係となる。
香美山との稽古の甲斐もあり、時代劇でさつきはチャンスをつかみ、スター女優の階段を昇るべく、東京に旅立った。
・・・時が経ち、さつきが主演を演じる大作時代劇の撮影が撮影所で行われることになるが、香美山の姿もなく、お世話になった人が皆引退してしまったことを知り、いつしか大切なものを見失っていたことに気づく。体調を崩して引退して故郷で余生を送っていた香美山のもとを、さつきは訪れて復帰を懇願する。かたくなに復帰を拒否する香美山にさつきは稽古を申し込む。
一ヶ月後・・・
香美山は撮影所にいた。
最期に尾上を刀を交わすために。
そして、最愛の弟子さつきに斬られるために・・・。 
2013年/日本/104分
監督:落合賢
出演:福本清三/山本千尋/本田博太郎/合田雅吏/峰蘭太郎/栗塚旭/萬田久子/小林稔侍/松方弘樹
太秦ライムライト 公式サイト
(C)2013 UzumasaLimelight. All Rights Reserved.
舞台挨拶がございます!
12/20(土)9:30~ 上映終了後
川嶋杏奈さん(田村鮎奈役)
12/21(日)10:00~ 上映終了後
柴田善行さん(松本雄策役) 多井一晃さん(野々村たけし役) 川嶋杏奈さん
鷲尾直彦さん(鳴門泰之役) 中島ボイルさん(天野達也役) 大野裕之さん(脚本)
12/23(火・祝)10:00~(※バリアフリー上映) 上映終了後
福本清三さん (主演 香美山清一役)
バリアフリー上映ナレーション:佐藤都輝子さん(中嶋洋子役) 上野宝子さん (郡ゆか役)
12/28(日)20:30~ 上映前
栗塚旭さん(本人役) 中島貞夫さん(本人役) 
※登壇者は予告なく変更になる場合がございますので予めご了承ください。
12/23(火・祝)10:00~回は、視覚障害者の方にもお楽しみいただけますバリアフリー上映となります。
鑑賞料金 一般1,700円/学生1,400円/シニア1,100円/会員1,200円
前売鑑賞券1,400円 販売中
年末年始休館のお知らせ

年末年始休館のお知らせ

 

いつも京都みなみ会館をご利用いただきありがとうございます。

誠に勝手ながら下記の通り休館とさせていただきます。

大変ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いします。

 

2014年12/31(水)~2015年1/1(木)

 

新年1/2(金)9:00-『太秦ライムライト』(開館時間8:30)より平常通り営業いたしますので、宜しくお願い申し上げます。

※尚、振替により1/2(金)がファーストデー1,100円均一となります。

 

本年中のご愛顧に心より御礼申し上げますと共に明くる年も変わらぬご愛顧のほど、

よろしくお願いいたします。

京都みなみ会館 スタッフ一同

◇4コマ「グランド・猫ホテル」◇映画「グランド・ブダペスト・ホテル」より

『グランド・ブダペスト・ホテル』

【終了】【特集上映】『色道四十八手 たからぶね』+《渡辺護監督レトロスペクティブ》

ピンク映画五十週年記念作品
色道四十八手 たからぶね

+
渡辺護一周忌 追悼特集
渡辺護監督レトロスペクティブ

提供:国映株式会社/わたなべプロ/ぴんくりんく

 

 ピンク映画五十週年記念作品
色道四十八手 たからぶね
12月20日[土]~26日[金] 

入場者プレゼントあり!
「たからぶねポストカード」&「たからぶね 35mmカットフィルム」 

✿12月20日[土]20:50-/12月21日[日]~26日[金]21:20-

色道四十八手 たからぶね
2014 年/71分/35mm
企画・原案:渡辺護/監督・脚本:井川耕一郎
出演:愛田奈々/岡田智宏/佐々木麻由子/なかみつせいじ/ほたる/野村貴浩

江戸の町人風の男と女が、春画の中で様々なまぐわいを見せている。仰向けになって片足をあげた男の上に、女がまたがり、男の足にしがみつく。男の足を宝船の帆柱に見立てる。女は弁天様のよう。それは、性戯四十八手のうちの「宝船」― 結婚一年目の若い夫婦。誠実そうな三十過ぎの一夫と、まだ二十代後半のうぶな千春。ある晩、千春が、寝言でつぶやいた「たからぶね」という言葉。それ以来、一夫の頭の中にはその言葉が頭からこびりついたように離れなくなる。そんなある日、一夫は叔父の健次に偶然エロ写真集を見せられ、「たからぶね」が四十八手の体位であることを知る。千春は清純でエロに免疫がないと一夫は思い込んでいたが、実は千春は一夫との結婚前から健次と交際しており、結婚後も夫の目を盗んで健次とのセックスライフを楽しんでいたのだ。やがてその事実を健次の妻・敏子と一夫が知ることになり、ふたりは結託しそれぞれのパートナーへ強烈な仕返しを計画する。そして、ついに一夫と敏子と復讐の日がやって来た…。
公式サイト

 
✿初日12月20日[土]上映終了後、ほたるさん舞台挨拶あり!
ほたる
福島県生まれ。多摩美術大学在学中よりアングラ劇団に参加し、「葉月螢」名義で女優活動を開始。1993年、瀬々敬久監督『未亡人 喪服の悶え』で映画デビュー。94年、上野俊哉監督『連続ONANIE 乱れっぱなし』などでピンク大賞新人女優賞を受賞。以後、サトウトシキ監督『悶絶本番 ぶちこむ』(95)、瀬々監督『赫い情事』(96)、上野監督『白衣と人妻 したがる兄嫁』(97)、女池充監督『スワッピングナイト 危険な戯れ』、小林政広監督『歩く、人』(2002)など、100本以上の作品に出演。ピンク大賞女優賞を95、96、97、99、02年と5度受賞。自ら監督・脚本・主演を務めた『キスして。』を自主製作し、2013年末に劇場公開した。
✿12月24日[水]上映終了後、トークショーあり
12/24(水)渡辺護監督の命日に、太田 耕耘キさんを迎えてトークショーがございます!
また、先着30名様に、各種ピンク映画ポスタープレゼント!!

ゲスト:太田 耕耘キさん(プロデューサー) 司会:吉田由利香(みなみ会館館長)

 

 

 

渡辺護監督レトロスペクティブ
12月12日[金]~12月19日[金]※14[日]休映

入場者プレゼントあり!
「渡辺護ポストカード」&「たからぶね 35mmカットフィルム」

 

✿12月12日[金]21:00- / 12月16日[火]21:00-   

婦女暴行事件 不起訴
1979年/61分/カラー/スコープ/35mm
監督:渡辺護/脚本:小水一男/撮影:久我剛
出演:日野繭子、青野梨麻、港まゆみ、大杉漣

ドキュメントタッチの系列の隠れた傑作。雨が降り続ける荒涼とした横須賀で、三人の若者は暇を持てあましレイプをくりかえす。事後の被害者女性の態度を丁寧に描き分ける演出に注目。女優一人一人に対して印象に残る見せ場をつくることを渡辺護は忘れていない。
★ドキュメンタリー自作解説篇『事件ものを撮る』を併映 

✿12月13日[土]21:00  

紅壺
1965年/78分/モノクロ
監督:渡辺護/脚本:吉田貴彰(吉田義昭)、撮影:大森一郎(門口友也)
出演:真山ひとみ、原あけみ、黒木純一郎、千田啓介

少女は男たちを利用してトップモデルを目指す。渡辺護は主演の真山ひとみに一目惚れ。映画を撮る歓びに恋する歓びが加わった初々しい監督第二作。結局、失恋したものの、渡辺は東てる美、美保純、可愛かずみと魅力的な新人女優を撮ることにとり憑かれていく。
★ドキュメンタリー自作解説篇『新人女優を撮る』を併映 

✿12月15日[月]21:00- 

㊙湯の町 夜のひとで
1970年/70分/カラー35mm
監督:渡辺護/脚本:日野洸(=大和屋竺)/撮影:池田清二
出演:大月麗子、吉田純、二階堂浩、港雄一

さすらいのエロ事師を描く系列の代表作。温泉街に流れ着いた久生と雀。監督の久生はブルーフィルムの傑作を撮ろうとするが……。愛する久生と離れ離れになった女優の雀がぼろぼろになって早朝の川原にたたずむラストには、悲哀を突き抜けた崇高さが感じられる。
★ドキュメンタリー自作解説篇『エロ事師を撮る』を併映 

✿12月17日[水]21:00-

おんな地獄唄 尺八弁天

1970年/わたなべプロ/70分/カラー
監督:渡辺護/脚本:日野洸(=大和屋竺)/撮影:池田清二
出演:香取環、国分二郎、青山リマ、武藤周作

女渡世人・弁天の加代シリーズの第二作。背の刺青に衝き動かされるようにして加代とセイガクは出会い、運命的な恋に落ちる。「大和屋のホンを初めて読んだときには震えたね。おれへのラブレターですよ」。少年時代から好きだった時代劇への思いがあふれた傑作。
★ドキュメンタリー自作解説篇『弁天の加代を撮る』を併映 

✿12月18日[木]21:00-  渡辺護自伝的ドキュメンタリー第一部

糸の切れた凧 渡辺護が語る渡辺護

2011年/122分
出演・語り・製作:渡辺護
構成・撮影・監督:井川耕一郎
製作・編集:北岡稔美/撮影:松本岳大/録音;光地拓郎/構成補:矢部真弓、高橋淳/協力:渡辺典子、太田耕耘キ(ぴんくりんく編集部)、淡島小鞠、荒木太郎、広瀬寛巳、向井淳子、映画美学校

✿12月19日[金]21:00-  渡辺護自伝的ドキュメンタリー第二部

つわものどもが遊びのあと 渡辺護が語るピンク映画史

2011年/122分
出演・語り・製作:渡辺護
構成・撮影・監督:井川耕一郎
製作・編集:北岡稔美/撮影:松本岳大/録音;光地拓郎/構成補:矢部真弓、高橋淳/協力:渡辺典子、新東宝映画株式会社、銀座シネパトス、太田耕耘キ(ぴんくりんく編集部)、林田義行(PG)、福原彰、荒木太郎、金子サトシ、宮田啓治、鈴木英生、高橋大祐、映画美学校

✿12月13日[土]21:00-『紅壺』+『新人女優を撮る』上映後、井川耕一郎さんゲスト・トーク

井川耕一郎

1962年生まれ。早稲田大学在学中に早大シネマ研究会に所属。86年に製作した『ついのすみか』がぴあフィルムフェスティバルに入選。93年、後藤大輔『のぞき屋稼業』で脚本家デビュー。映画美学校で第2期から演出・脚本部門の講師を務める。監督作として『寝耳に水』(2000)、『西みがき』(06)、『伊藤大輔』(08)を発表。渡辺護監督『片目だけの恋』(04)、『喪服の未亡人 ほしいの…』(08)の脚本を手掛け、09年より渡辺監督のドキュメンタリーの製作を開始。全10部、約8時間に渡る長編を先頃完成させ、劇場公開に向けて準備中。

公式サイト

 

渡辺護(わたなべ まもる)

1931年3月19日東京生まれ。少年時代から浴びるように映画を見て育つ。50年、早稲田大学文学部演劇科入学後、八田元夫演出研究所に入り、本格的に演出と演技について学ぶ。TVドラマの役者、脚本家、TV映画・教育映画の助監督などを経て64年に助監督としての能力を買われてピンク映画界へ。65年に『あばずれ』で監督デビューする。
若松孝二がスキャンダラスな話題をふりまきながら黎明期のピンク映画を社会的に認知させていったのに対して、渡辺護がピンク映画の中で果たした役割はその質的な向上だった。少年時代から培ってきた映画的教養と新劇の舞台で学んだ演出をふまえ、渡辺は撮影所の映画に負けない映画作りを推し進めていった。
1970年に大和屋竺の脚本で『おんな地獄唄 尺八弁天』、『(秘)湯の町 夜のひとで』を撮ったあたりからピンク映画を代表する監督として認められるようになり、71年、大久保清の事件を描いた『日本セックス縦断 東日本篇』が大ヒット。年に12本以上の映画を撮る職人監督となる。
70年代以後は、新人を発見し育てる監督でもあった。渡辺は、東てる美を『禁断性愛の詩』(75)で、美保純を『制服処女のいたみ』(81)で、可愛かずみを『セーラー服色情飼育』(82)で主演デビューさせている。また、荒井晴彦、高橋伴明、小水一男らも、渡辺のもとで脚本を書いていた時期があった。
1984年、勝田清孝の事件を描いた『連続殺人鬼 冷血』で一般映画に進出する一方で、渡辺は80年代に入ってからもピンク映画を撮り続けたが、AV的なものを求められるようになってきたことに違和感をおぼえ、ピンク映画界から離れていく。
カラオケビデオの監督を経て、1993年、二本目の一般映画『紅蓮華』(出演:秋吉久美子、役所広司)を撮る。その後もオリジナルビデオなどを監督するが、2000年代に入ってからは、監督としての自分を育ててくれたピンク映画への復帰を目指すようになる。
2008年に『喪服の未亡人 ほしいの…』を監督。2009年からは「渡辺護自伝的ドキュメンタリー」(全10部)の撮影に参加。カメラの前で自分の人生とピンク映画史について語る。
2013年、ピンク映画を応援する二つのグループ、PGとぴんくりんくから、「ピンク50周年記念映画」の監督を依頼される。快諾した渡辺は『色道四十八手 たからぶね』の準備に入るが、11月に外出先で倒れる。検査の結果、大腸がんであることが判明。自宅療養中の12月24日に亡くなった。
『色道四十八手 たからぶね』は、脚本を書いた井川耕一郎が渡辺に代わって監督し、2014年に完成した。

現時点で分かっている渡辺護が監督した映画は210本ほど(実際にはそれ以上の本数を撮っていると思われる)。メロドラマ、サスペンス、ヤクザもの、実録犯罪もの、喜劇……と、さまざまなジャンルの映画を撮った。

彼がもっとも得意としたのは、社会からはみだしてさすらうしかない人々を描くことだった。そして、さすらう人々の姿には、「幸せなときはもう二度と戻ってこない」という悲しみが常につきまとった。この悲しみが渡辺の映画の重要なテーマであったと言える。

鑑賞料金
色道四十八手 たからぶね(R18+) 
一般1,500円/学生1,300円/シニア1,100円/会員1,000円
渡辺護監督レトロスペクティブ(R18+)
一般1,300円/シニア1,100円/学生・会員1,000円

前売鑑賞券 1,200円★官能ショット生写真付★販売中!

◇4コマ「グッバイ・アンド・ネコー」◇映画「グッバイ・アンド・ハロー 父からの贈りもの」より

『グッバイ・アンド・ハロー 父からの贈りもの』

【終了】【特集上映】12/6(土)~《トーマス・アルスラン監督特集》&『髪結いの亭主』上映


トーマス・アルスラン監督特集

12/6(土)より一週間限定上映

トーマス・アルスラン
1962年、ブラウンシュヴァイク(ドイツ)生まれ。小学校時代の4年間をアンカラ(トルコ)で過ごした後、ドイツに戻る。86年にベルリンの映画テレビアカデミーに入学し、92年より映画監督・脚本家として活動。アカデミーの同窓生クリスティアン・ペッツォルトらと作風が類似していたため「ベルリン派」と称された。代表作はトルコ系移民2世の若者を取り上げた3部作『兄弟』『売人』『晴れた日』。ドキュメンタリー『彼方より』でトルコにカメラを向けた後、2006年の『休暇』からトルコから離れたテーマの映画の制作も行っている。

12/14(日)限定で当館にて開催致します、京都ヒストリカ国際映画祭上映作品3作のうち、『黄金』の上映に合わせて、トーマス・アルスラン監督の作品を特集上映致します。また、パトリス・ルコント監督の最新作『暮れ逢い』(京都文化博物館にてオープニング上映12/6(土))と、恋愛映画の巨匠パトリス・ルコント来日を記念し、『髪結いの亭主』を上映を致します。

12/6(土)10:25-, 11(木)12:20-


イン・ザ・シャドウズ
2010年/ドイツ/85分

監督・脚本:トーマス・アルスラン 
出演:ミシェル・マティシェヴィチ カロリーネ・アイヒホルン ウーヴェ・ボーム

アルスランが初めて手がけたジャンル映画。刑務所を出所したトロヤンは、かつての強盗仲間から仕事の分け前を得ようとするが、かえって命を狙われる。独立を守りたいトロヤンはドーラの手引きによって現金輸送車襲撃を計画する。だがそこに彼を執拗につけ回す汚職刑事が絡み、事件は思いがけない方向に展開する。

12/7(日)10:00-, 10(水)12:20-

 

休暇
2007年/ドイツ/91分

監督・脚本:トーマス・アルスラン 
出演:アンゲラ・ヴィンクラー/カロリーネ・アイヒホルン/ウーヴェ・ボーム

ベルリンの郊外ウッカーマルクの閑静な家にアンナは夫と息子と暮らしている。ある夏の日、アンナの家に長女とその家族、次女、母らが集い、家族の関係が見つめ直される。アンナを演じるのは、ニュー・ジャーマン・シネマの代表的女優アンゲラ・ヴィンクラー。

12/6(土)9:00-, 9(火)12:20-,

晴れた日  
2000年/ドイツ/74分

監督・脚本:トーマス・アルスラン 
出演:セルピル・ツルハン/ビルゲ・ビングル/フローリアン・シュテッター/ハンス・ツィッシュラー

21歳のデニスは、映画の吹き替えの仕事をしている。『夏物語』(エリック・ロメール)の録音の後、彼女は恋人ヤンに別れを告げる。彼女は晴れたベルリンの街を歩き、愛について思いを巡らせる。

12/6(土)18:00-,12/8(月)12:20-, 12(金)12:20-,


髪結いの亭主
1990年/フランス/80分
監督:パトリス・ルコント 音楽:マイケル・ナイマン 出演:ジャン・ロシュフォール/アンナ・ガリエナ/ロラン・ベルタン

子供の頃から女の理容師と結婚したいという願望を抱き続けて来たアントワーヌは、中年にさしかかった頃、ようやくその夢を実現する。妻のマチルドは、優しくて綺麗で、アントワーヌは念願の妻を娶った事に満足し、十分に幸せな日々を送っていた。そして10年、この愛は何事もなく平穏に過ぎてゆくが……。

料金/一般1,200円、シニア1,100円、学生・会員1,000円 

 

 

【終了】【特集上映】12/14(日)京都ヒストリカ国際映画祭

京都ヒストリカ国際映画祭

12/14(日)

上映作品
黄金|ベル-ある伯爵令嬢の恋-|悪戦

 

ベル-ある伯爵令嬢の恋- 特別試写 日本初上映  14:00-

  ― “観るべき10人の監督たち 2014!”選出監督が描く、歴史を変えた褐色の伯爵令嬢 ―

 

2013年/イギリス/104分 発売元・販売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社
監督:アマ・アサンテ 出演:ググ・バサ=ロー/トム・ウィルキンソン/サム・リード/サラ・ガドン、エミリー・ワトソン

 
あらすじ
18世紀英国。海軍士官のリンジー卿は黒人女性との間に娘ベルをもうけ、叔父で主席裁判官のマンスフィールド卿に養育を託す。肌の色から彼は断るが、姪孫エリザベスの話し相手として引き取り、ふたりの娘は姉妹のように仲良く育つ。しかし、その肌色ゆえ社交界でのディナーに同席を許されないベル。その悲しい現実に戸惑っていたところ法律家志望の青年ジョンと出会い、ゾング号で起こった黒人奴隷をめぐる非人道的事件について知る。事件は裁判沙汰になり、マンスフィールド卿が判決を出すことに。そんな最中、ある貴族の青年がベルに求婚。しかし、ジョンと心を通わせるうち、伯爵令嬢としてではなく本当の自分を愛してくれるひとは誰なのか、ベルの心は大きく揺れ動く…。

みどころ
2007年、英国の奴隷貿易廃止200年を記念し、ベルとエリザベスが描かれた絵が公開され、その存在が明らかになった女性ダイド・エリザベス・ベルの物語。現在も続く英国名門貴族であるマンスフィールド伯爵家で長いこと隠されてきた、義理の父娘と歴史の転換期を描く物語として、社会派ドラマも選べたところを、黒人女性監督アマ・アサンテはそうはしない。財産と婿さがしが大きなテーマであるもののジェーン・オースティン風ラブコメではなく、白人だが財産もない又従姉を置いて、身分社会が厳然とするなかでのヒロインの選択を際立たせて見せる。“観るべき10人の監督たち 2014”(「ヴァラエティー」誌)に選出された監督の演出は手堅い。
『ベル-ある伯爵令嬢の恋-』 上映終了後、堀越ゆきさんトークショー
堀越ゆき(翻訳者)

ジョージ・ワシントン大学大学院卒。東京外国語大学卒。少女時代をアメリカ、プラハで過ごす。大手外資系コンサルティング会社勤務。白人が書いたフィクションと見なされ、150年間忘れ去られていた実在の奴隷少女の手記を、過酷なグローバル資本主義社会に生きる「現代少女たちのための新しい古典文学」として翻訳出版した『ある奴隷少女に起こった出来事』(ハリエット・アン・ジェイコブズ著。大和書房)は、佐藤優、黒柳徹子、志位和夫等、各界知識人から絶賛され、ベストセラーになっている。

黄金  18:00-

― 地の果てに黄金はあるのか。ドイツ映画作家が紡ぐ、力強く静謐なロードムービー ―

2013年/ドイツ/113分 海外配給:THE MATCH FACTORY GmbH
監督:トーマス・アルスラン 出演:ニーナ・ホス/マルコ・マンディク/ラルス・ルドルフ/ウーヴェ・ボーム/ピーター・クルト/ローザ・エンスカート/ヴォルフガング・パックホイザー

あらすじ
1898年夏、クロンダイク・ゴールドラッシュに沸くカナダ。エミリーは、ドイツ人入植者たちと共に、北部で新たに発見された金鉱のドーソン行きを決める。7人は案内人に全財産ともいえる大金を渡し、新たな人生を求めて列車の終着駅を後にした。 彼らの目の前に広がるのは、果てしなく続くカナダの荒野。誰も知らない2500キロの旅路の中、地図はあてにならず、悪路に荷馬が怪我をする。それでも男女は、黙々と旅を続ける。

みどころ
ハードボイルドとはこういう映画をいうのだろう。寒さを増す季節に北に向かうドイツ人入植者たち。金を目当てに群がった年齢も背景も様々な七人のなかに、女が一人。金鉱の噂を信じきれずに脱落するもの、旅に耐えられない夫婦、行き交う先住民を恐れて引き返す者もいる。しかし女は何も云わない。わずかに残った連れが罠にかかって破傷風になれば黙々と脚を切り落とす。映画にもいろんなヒロインがいるものの、これほどクールな女性像は稀だ。北の果ての旅路に清らかな諦観を見てしまう佳品。第63回ベルリン国際映画祭 コンペティション部門でワールドプレミア上映。
『黄金』 上映終了後、山下秋子さん作品解説
山下秋子(フリージャーナリスト)

ゲーテ・インスティトゥート京都の文化部に長年勤めた後、09年よりベルリンに移住。フリージャーナリスト、通訳・翻訳家として活動している。

 

 

悪戦 日本初上映 20:40-

― 香港映画界期待の新鋭監督×ユエン・ウーピン、男達の宿命を鮮烈に描写 ―

2013年/香港/95分 海外配給:Mega-Vision Pictures Limited
監督:ウォン·ジンポー 出演:フィリップ・ン/サモ・ハン・キンポー/アンディ・オン/ミッシェル・フー/ルクシア・ジアン/マオ・ジュンジェ
あらすじ
20世紀初頭、急速に発展する上海は、仕事を求めてやって来た多くの人で溢れかえり、混沌としていた。幼少時代から武術に秀でた馬永貞もまた、田舎から夢を抱いて上海にやってきた一人だ。裏社会が蔓延る街で、 彼は成り上がりの若手ヤクザ・龍七と出会う。互いに正義感に溢れ、野心を持つ若者二人はすぐに意気投合し、兄弟のような関係になる。黒幕勢力から脅威とされていた2人だったが、薬物売買に反対することで敵視をされ、龍七が殺し屋に襲われることに。そして馬永貞は、復讐へと歩み始めた。

みどころ
アクションのキレの次元が違うことを、語るのは不可能。百聞は一見に如かずとして、このスペクタクルをぜひスクリーンで味わってほしい。怒りが爆発するラストのアクションは、肉を切らせて骨を断つ戦法にスカッとしたカタルシスがある。若手監督ウォン・ジンポーは第24回香港電影金像奨 最優秀新人監督賞を受賞した実力派。本作では武術指導にユエン・ウーピンを迎え、観たことのない痛くて速いアクション映画に仕立てた。定番のサモハンは期待通りの兄貴ぶり。

 

鑑賞料金

『ベル-ある伯爵令嬢の恋-』  無料上映
※当日、9:30より受付窓口にて入場整理券を配布いたします。

『黄金』 『悪戦』 1,200円均一 
※各種割引き、会員料金の設定はございません。また、リザーブチケット・ご招待券・ポイント満了カードはご利用いただけません。予めご了承くださいますようお願い申しあげます。

【お詫びと訂正】当館発行のリーフレットの、『黄金』につきまして”日本初上映”と記載の誤りがございました。訂正してお詫び申し上げます。 

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